コンブにラッコ。

今日も波間から 世界を眺める 

【なまラッコラボ】Summer Frame 9

Summer Frame(サマーフレーム)は、夏の景色をフレームに切り取った、イラストとコトバのスクエア・アルバム。どこかの海、どこかの山、どこかの夏。思い出と幻想がひとつになって生まれた「Summer Frame」全15フレームを、どうぞごゆるりとお楽しみ下さい。

 

 

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カンカン照りの太陽が、岬に立つ灯台に白く降り注ぐ。いや、白いのはそもそも灯台の方なのだが、あまりにも強い光は、白いものを一層白く見せる気がする。雲ひとつない青空も、風景という一枚絵から灯台を切り離す。さえぎるものなく空に立ち、まっすぐな光に満たされたその姿は、カンカンカンと照る太陽とも相まって、鐘の響く教会にどこか似ている。

 

灯台は長く此処に在り、日差しの向こうに出来る影だけが、刻々と位置を変え続けてきた。どんな日も夜になると、灯台の明かりは海を行く人々の道を照らしてきた。あの高い場所に灯った光は、人々に時を知らせる鐘楼の鐘のようなものなのだ。自分のいる時と場所。それが手元で確認できる時代になっても、岬の明かりや鐘の音は、いまだ確かなものに思える。

 

形ある存在としてそこに立っていた時間が、正確さとは違った確かさで、自分の今いる場所を教えてくれる。いつかこの灯台が役目を終える日が来ても、何もかもがきれいに無くなっても、在りし日の姿を太陽が覚えている。刻まれた影を大地が覚えている。夜の明かりを海が覚えている。こうして照りつける夏の陽が、灯台を、此処にある全ての存在を記憶する。

 

 

前回の「Summer Frame」↓↓

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本日の一曲 『 La mer(ラ・メール)』

La mer

La mer

  • シャルル・トレネ
  • フレンチポップ
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

フランスのシャンソン「La Mer」。タイトルの「ラ・メール」は「海」を意味する。ラッコは宝塚歌劇でよく聞いた歌なのだが、元はシャンソン歌手のシャルル・トレネさんによる、1943年の作品であるらしい。聴いていると、海の大きさを感じられる心地良い一曲。