コンブにラッコ。

今日も波間から 世界を眺める 

クチナシの花は白く、甘い香りを漂わせて雨に咲く。

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今年は梅雨も早めに抜けそうな気配、ここで出さなくては機を逸しそうなので、雨上がりの散歩中に撮ったクチナシの写真を上げてみる。大ぶりの白い花が雨に濡れて、しっとりと咲いているのが印象的だった。緑の葉には艶があり、波打つ葉脈に水滴を乗せてピカピカ光っている。近づけばバニラのような甘い香り。クチナシの花がこんなに芳しいものだとは。

 

咲いていた場所は、家の近くにある高台の公園。仲良しのなまこさんと車で出掛け、夕涼みしながら敷地内を散歩していたところ、なぜか一人でお散歩している犬に出くわした。瞳の澄んだ茶色の中型犬で、首輪をしているので野良ではなさそうだった。「あれ、どこから来たの?」と話しかけたら、人懐っこくシッポを振って近づいてきた。なんと愛らしい。。

 

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柔らかい垂れ耳、平たい頭をモフッと撫でたその時、少し離れた場所から「これ~~っ」と割と大きな声が。「こら~~っ」か「コロ~~っ」だったかもしれないが、何かしらワンさんを呼ぶ声には違いなかった。ラッコもワン氏も「はっ!」とした顔でそちらを向くと、そこには自転車に乗ったおじいさん。ペダルを緩く漕ぎながら、犬が追いかけてくるのを待っていたらしい。

 

「あ、ゴメンゴメン!」みたいな感じで、ワンさんは軽い足取りで、おじいさんのいる方へ駆けて行った。ちゃんと家族と来ていてよかった。田舎のだだっ広い公園だからできるルンルン散歩。きっとワンさんも、のびのびした気持ちで歩けることだろう。その後はちゃんと、おじいさんに付いて遠くへ消えて行った。クチナシの近くでの心和む出会いだった。

 

 

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こちらはクチナシの蕾。クリーム色と若草色のねじれが清楚で美しい。夜には蕾に光が点って、ティンカーベルみたいな妖精が出て来そうだ。となりの妖精が少しねぼすけで、蕾をツンツンつついて起こしてあげるかもしれない。すると夜中の部屋のようにパチッと中の明かりがついて、妖精のあくびと共に花が開くのだ。くわぁ~~っと、結構な大口で。

 

クチナシと聞くとカオナシを思い出すよね、となまこさんが言った。カオナシ。スタジオジブリのアニメーション映画「千と千尋の神隠し」に登場する、黒い体にお面をつけたキャラクターのことである。花とはだいぶんイメージが違うが、ナシかぶりというやつか。このどうでもいい流れに乗って、ラッコもひとつ「ナシかぶり」を探してみたいと思う。

 

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名無し。話。山梨。バラナシ。21世紀梨。ガナッシュ。パナシェ。。駄目だ、もう出てこない。21世紀梨はすでに無理やりだし、ガナッシュとパナシェって、アウトだろう。なんだ、もっと盛り上がるかと思ったのに、頭の中は「何も無し」だった。こういうの、もうちょっと練習しておこう。ちなみにパナシェはフランスのビールベースの飲み物。夏にはさっぱりして美味しい。バラナシはたしかインドの街の名前。なぜ出て来たのやら。

 

そんなこんなで、クチナシの雫が乾く頃、日本の雨期も終わる。ラッコの住む辺りでは、ここ最近、気温もかなり上がり始めた。昨日は暑い日々に備えて、ソファに敷くイグサの座布団を買った。とても香りが良い。これで夏も気持ちよくブログを書くことができる。あとは文字がつらつら流れるように、ナシかぶりで頭の体操をしておこう。今この瞬間には、ひとつのナシも思いつかない。

 

本日の一品 『 千と千尋の神隠し 』

2001年に公開された、スタジオジブリの長編アニメ。ひょんなことから、神々の集う湯屋で働くことになった少女、千尋の物語。不安な気持ちを抱えてオニギリを頬張るシーンは、毎度思わずウルッとしてしまう。神さまたちの多種多様な姿が面白く、徐々に膨らんでいくカオナシの存在感もすごい。海の中の線路には、ほうっとため息が出る。こうして思い出すとまた観たくなる映画。