コンブにラッコ。

今日も波間から 世界を眺める 

【続報】納豆の拵え方はこちらですか、魯山人先生。

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いや、なんか違うとは思っていた。先日書いた記事「「納豆の茶漬け」の作り方を、魯山人先生に倣う。」の「納豆」が、なんか違う気がすると思ってはいたのだ。記事を読んで下さった方々は、ラッコの作った「納豆の茶漬け」を、写真でご覧になられたことと思う。その写真(特に1枚目)を眺めながら、ここ数日、茶漬けを作った本人が、右へ左へ首を捻っていた。

 

記事の文章でも「柔らかい納豆だったせいか、豆の形は若干崩れて、味は『濃厚なナッツ』に近い感じ。どろどろにはならなかったので、これで合っているのか一抹の不安は残る。」と自分で書いている。この「一抹の不安」が、おそ松くんではないが「十四抹(ジュウシマツ)」くらいに成長した昨晩、ラッコは思い立ち、同居人のなまこさんに向かって言った。「ちょっと納豆混ぜてみて」と。

 

少し長くなるが、ここで北大路魯山人「納豆の茶漬け」に書かれている「納豆の拵え方」を引用し、作り方を確認したいと思う。

ここでいう納豆の拵(こしら)え方とは、ねり方のことである。このねり方がまずいと、納豆の味が出ない。納豆を器に出して、それになにも加えないで、そのまま、二本の箸でよくねりまぜる。そうすると、納豆の糸が多くなる。蓮から出る糸のようなものがふえて来て、かたくて練りにくくなって来る。この糸を出せば出すほど納豆は美味くなるのであるから、不精をしないで、また手間を惜しまず、極力ねりかえすべきである。


 かたく練り上げたら、醤油を数滴落としてまた練るのである。また醤油数滴を落として練る。要するにほんの少しずつ醤油をかけては、ねることを繰り返し、糸のすがたがなくなってどろどろになった納豆に、辛子を入れてよく攪拌する。この時、好みによって薬味(ねぎのみじん切り)を少量混和すると、一段と味が強くなって美味い。茶漬けであってもなくても、納豆はこうして食べるべきものである。

引用元:北大路魯山人「納豆の茶漬け」- 青空文庫

 

ラッコもこの文章のとおりに「拵えた」つもりではあった。けれど、自分で練った納豆のどの辺が違って思えたかと言うと、豆の状態、つぶれ具合だった。茶漬けを作った日、練り終わったラッコの納豆を見て「これ、ツナペースト?」となまこさんは言った。え、魯山人先生の説明どおりに練ったけど、と思いつつ、手元を見れば確かにそんな仕上がり。本当は練っても崩れないもの?味の「ナッツ感」も、もしや豆がつぶれたせい?

 

この疑問を晴らすには、もう一度、納豆を「拵えて」みるしかなさそうだ。出来れば「自分でない誰か」の手で、、あ、なまこさんがいた!そういう訳で、器用さには定評のある同居人さまにお願いすることにした。茶漬け作りの時にも「ひきわり納豆」を上手に練っていたし、ラッコが使った納豆を練ってもらえば、誰が作っても「つぶれ納豆」になるのか、はっきりすることだろう。

 

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答えはすぐにはっきりした。噂では400回以上も練ったと聞く、魯山人先生の「納豆の拵え方」。その説明どおりに練っても、豆はつぶれない。一応、人によっては。もし世の大半の方々がラッコ寄りであれば、納豆はツナペーストに。もしなまこさん寄りであれば、納豆は納豆のままに。たとえ今回のような柔らかい豆であったとしても。

 

なんとまぁ、、この結果におののくラッコ。自分の不器用さを悟っているだけに、「こちらの仕上がりの方がたぶん一般的ですよ」なんて、とても言えない。。練った回数だって、あちらの方が200回は多かった。これはもう勝負あり。おそらく世の大半の方々は、魯山人流の練り方をしても「納豆のまま納豆」に仕上がる。500回以降は想像がつかないけれど。

 

こんな「納豆かき混ぜ器」があるそうで↓↓

 

今回の納豆を試食してみたところ、やはり「ナッツ感」は多少和らいでいた。そして確かに「糸のすがたがなくなってどろどろに」の状態に近づき、糸の引きがかなり優しくなった。味は、ナッツ感が和らいだ以外は、前回と同じくまろやかで、甘みや旨みが増したように感じた。角が取れて上品な口当たりになるのは何故だろう。

 

ふぅ、もう一度やってみて良かった。というか、やってみてもらって良かった。崩れた納豆の味もそんなに悪くないけれど、万に一つ、どうやったらあんな納豆になるのかと、首をかしげる方がいらしたとしたら、、いやその前に魯山人先生が「その納豆、待った!」とおっしゃるかもしれない。「へへへ、ラッコのやることでした」と、今ここで頭を掻いている。

 

最後に、先日のラッコ流「ツナペースト納豆の拵え方」のポイントは「手が疲れた所で2本の箸をまとめて持つこと」。正しい箸の持ち方ではなく、子供が箸を握りしめるように、親指が上に来るように、2本まとめてギュッと持つ。そしてひたすらグリグリと練る。すみません、先生。こっちの方がラクだからという理由で「不精をして、手間を惜しんで」練りました。

 

 

「納豆の茶漬け」の記事はこちら↓↓

www.racco.blue