コンブにラッコ。

今日も波間から 世界を眺める 

息も止まるような「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」

Château-de-Chenonceau

 

かつてのフランス滞在中、はるばる海を越えて遊びに来た家族と共に、ロワール川流域の古城巡りをした。一日のツアーでたくさん回ったせいか、時が経ったせいか、結局どこへ行ったのかすっかり忘れていた。旅関係のフォルダを覗いてみると、上の写真のシュノンソー城(Château de Chenonceau)には行った覚えがある。

 

しかしこれ、本当にシュノンソー城で合っているのか?と、自分の記憶の曖昧さにドキドキしながら書いている。シュノンソー城の公式ウェブサイトでも確認したことだし、たぶん大丈夫だろう、ドキドキ。ちなみにこちらのリンク先で「JAPONAIS」を選ぶと、PDFで日本語のパンフレットが閲覧できる。「お城は年中無休」だそうだ。

 

それで、なぜこの絵葉書のような城の写真を探したのかと言うと、理由は旅行の話とは全く別の所にある。それは、京都アニメーション制作のアニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」が、風景も人物も、息が止まるほど美しく描かれていたからだ。現実の美しきシュノンソー城と変わらないくらいに。

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン

原作:暁佳奈 / 監督:石立太一 / シリーズ構成:吉田玲子 / キャラクターデザイン:高瀬亜貴子 / アニメーション制作:京都アニメーション / キャスト:石川由依、子安武人、浪川大輔、遠藤 綾、内山昂輝、茅原実里 他

 

作品紹介

原作は、暁佳奈によるライトノベル「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。京都アニメーション大賞(小説部門)で「大賞」を受賞し、「KAエスマ文庫」から刊行された。イラストは、アニメのキャラクターデザインと総作画監督も担当する、高瀬亜貴子。2018年1月より、テレビアニメとして全13話で放送された。(敬称略)

ほんのあらすじ

感情を持たないビー玉のような瞳を持つ少女、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。自らも兵士として戦った戦争が終わりを告げた。ヴァイオレットは失った両腕に義手をはめ、その指先で、自動手記人形(ドール)として他人の手紙を代筆する仕事に就く。かつての上官、ギルベルト少佐が、彼女に言った言葉の意味を知るために。

見どころ

とにかく1話1話が、アニメーション映画のようなクオリティー。全体に通じるテーマと物語があり、決して1話完結ではないのだが、ひとつの話が終わるたび「映画を1本観た」という気持ちになる。ヨーロッパをベースとした世界、人々の表情、ドールたちの個性的な衣装まで、時代を感じさせるノスタルジックな色合いで丁寧に描写される。

 

手紙、仕事仲間、代筆相手と過ごす時間を通じて、人形のようなヴァイオレットの心に変化が起こっていく。無意識に封印していたのか、本当に気づいていなかったのか、生身の人間としての感情が、ゆっくりと、ある意味では急激に、彼女の中から溢れ始める。少佐と戦争、過去との対峙が、作品のひとつの軸になっている。

 

みちしるべ

みちしるべ

  • 茅原実里
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

話の終わりに、アカペラから入って来るエンディングテーマ「みちしるべ」。歌うのは、本作で声優としてエリカ・ブラウン役も演じる茅原実里さん。ひらがなで書かれたようなまっすぐな歌い方と、シンプルなピアノの伴奏で物語の幕を閉じる。曲中、タイプライターを入れた鞄を手に、どこまでも歩いていくヴァイオレットの姿が印象的。

 

ラッコの一言三言

最近、ラッコの中で「情緒に疲れる現象」が起こっていて、感情的になりやすい作品より、のほほんとした作品を好んで観ている。そんな中、何かの拍子に「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」のPVを目にした。なんだこれ、この細やかな映像と空気感、、まだほんの触りといった感じのPVだったにも関わらず、ラッコの目はその上でピタッと止まった。

 

調べてみると、制作会社は「氷菓」や「境界の彼方」でも楽しませてもらった「京都アニメーション」。これは、どんな話が来るのだろうと、本編を目にする日を密かに楽しみにしていた。とはいえ、テレビを持たないラッコは、DVDになるのを待つしかないだろう、とも思っていた。

 

Netflix(ネットフリックス)。夜の自由時間に利用しているこの動画配信サービスに、新着アニメとして、なんと「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」が現れた。うおぉう!的な音が、たぶん口から出た。進み方はテレビアニメと同じく週に1話。なにせこちらは「情緒に疲れる現象」を抱えた身なので、そのくらいの更新頻度でちょうど良かった。

 

しかし、あのクオリティーで毎週1本はどうなっているのか。映像だけの話ではなく、ストーリーとしても。きっと原作の屋台骨(読んでないけれど)と、映像化に関わる方々の心意気によるものなのだろう。割と最近Netflixに入って来た「小林さんちのメイドラゴン」も京都アニメーション。方向性は別物だが、情緒にはとても優しい。

 

 追記事項

公式ウェブサイト(2018.04.05)によると、アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の「完全新作」が作られることに決まったそうだ。監督は同じく、石立太一監督。ヴァイオレットの更なる物語を、また密かに楽しみにしていようと思う。

 

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」公式サイト

violet-evergarden.jp

 

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www.racco.blue