コンブにラッコ。

今日も波間から 世界を眺める 

ラッコのオフィス時代「トンデモ弁当」ここにあり。

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白飯にウィンナーが一本。これを「弁当」として会社に持って行っていた人がいた。何を隠そう、隠せまい。ラッコである。なにこれ弁当とは呼べない。それが今になっての感想ではある、がしかし、その時の自分には「せいいっぱい」の弁当だった。なぜかと言えば、ラッコはとにかく朝に弱いのだから。

 

そう、あれはまだ、都会で一人暮らしをしていた頃のこと。パソコン作業を中心とするデータ作成の会社に、週5日のアルバイトとして入った。同居人のなまこさんとは実はその会社で出会った。なまこさんは同じ部署の直属の先輩で、その時からすでにとても面倒見の良い人だった。

 

朝9時に始業し、12時から13時まで休憩、夕方17時30分に終業する。こういう如何にも会社らしい所で働いたのは初めてで、デスクにファイルに資料倉庫、ロッカールーム、首から下げる社員証、酔っぱらって頭にネクタイを巻いた御仁まで、ドラマのような光景をたくさん見させてもらった。

 

昼の休憩時はもちろん何か食べねばならない。広くて静かなオフィスに、のんきな腹音を響かせる訳にはいかない。ラッコは会社までバスで通っていたのだが、いつも最寄りのJR駅で降りていた。だから駅の構内で昼ご飯を買って行くことも出来たし、そこから会社まで徒歩15分の間にはコンビニも幾つかあった。

 

こんな朝だったなら、、

朝ごはんの歌

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ただ、ラッコには圧倒的に時間がなかった。とにかく朝は寝られる時まで寝ていたい。そんな人間の朝は、起きたところから急ピッチで展開する。ピリリリリ…ガバッ!頭は起きていないのに、なぜか寝起きは良い。すぐさまテレビをつけて、ニュースの左端に表示されたデジタル時計を確認しつつ行動を開始。

 

炊飯器をパカッと開けると、前の晩にセットしておいたご飯が炊けている。たまにタイマーをかけ忘れ、開けたら浸水した米が待っていたという事もあった。この一応「炊き立て」の白米を、四角いタッパーのような弁当箱のようなものに敷き詰める。次、雪平鍋を出して長めのウィンナーを茹でる。ご飯の上に乗せる。はい、弁当完成。

 

あとは顔を洗い、髪を濡らし、服を着替える。よし。荷物を持ってテレビを消して、行って来ます。運よくバス停はマンションの目の前だった。それでもよく乗り遅れては、次のバス停まで走って行った。会社近くの駅に着いてからも割とよく走った。朝の規律正しいオフィス街でマラソンしているのはラッコくらいではなかったか。

 

奇跡的に早く起きられた日は、JR駅でパンを買って、本を眺める余裕もあった。なまこさんは電車族だったが、毎朝本屋に立ち寄るような余裕のある生活をしていたらしい。まぁそんな訳で、ラッコの昼の弁当は、程度の差はあれど、毎度あんな感じに仕上がっていた。記事冒頭の写真がその再現である。本物には、漬物は当然乗っていなかった。

 

弁当について特筆すべきは冷凍食品だろう。ご存知のとおり、冷凍食品というものは大変便利で、レンジでチンしさえすれば、弁当に美味しいおかずを一品足すことができる。レンジでチンすれば。この要の電子レンジを、持っていなかった。そこでラッコは考える。炊き立てのご飯の温もりで、冷凍のおかずが温まらないものかと。

 

 

大好きなコーンコロッケを、熱いご飯の横に入れて、弁当箱にフタをする。とにかく温まればいいのだから。そのまま会社に持って行き、さてお昼に美味しいコーンコロッケを。フタを開けて、白米の隣のコロッケを箸でつまんでパクリ。おぉ、さすが冷食、立派な昼ご飯の一品に、、ならない!うん、なんかザラーッとしてる。食感が。

 

やはり冷凍食品には電子レンジが必要だと悟ったラッコ。そしてその人物を気の毒そうに見つめる同僚のなまこさん。自分の弁当から、ちょこちょこおかずを分けて下さるようになった。そして更に「ふりかけ」を買って来てくれるようになった。今も大変お世話になっているけれど、あの時のご恩は忘れません。

 

 

料理を作るのは好きで、掃除も家事もなんとなく出来る。ただ朝の弱さはどうにも。未だに朝のゴミ出しは意識半分でうろついている。数年前には、燃えるゴミを両手に持って玄関の階段を転げた。アスファルトってこんなに硬かったのかと「痛感」した出来事だった。

 

ウィンナー以外のおかずで弁当に入れていたのは、キャベツと豚肉の炒めもの。簡単に作れて美味しいおかずだった。昨夜、ブログの再現写真用にと、なまこさんが土鍋でご飯を炊いてくれた。この白飯、当時の炊飯器で炊いたご飯より相当美味しい。撮影後、すりゴマと塩をかけて食べたらこれまた美味。あの頃、せめてゴマ塩くらい振っておけばよかった。

 

追記。今思い出したこと。弁当用のご飯は多めに炊いておいて、残った分を朝ご飯としていた。時間がないので、炊飯器から直接しゃもじで食べていた。どんな生活なんだか。。