コンブにラッコ。

今日も波間から 世界を眺める 

食の秋祭り、堪能しました。

aki

 

「秋」という字を、栗で書いてみた。遠目から見て何となく読めない程度に、いびつである。特に「のぎへん」の「木」の横棒、一番右の栗は不要だった。そこで一気にバランスが崩れている。する必要もないことだが、栗で文字を書くというのも案外難しいものだ。

 

とある夜、秋刀魚とむかごと銀杏と梨が、わが家で一堂に会した。秋刀魚以外は頂きもので、なまこさんのご両親が、秋の味覚として送って下さった。せっかく季節の食材が揃ったので、その夜は、ひとつひとつの素材を、シンプルな調理で味わわせてもらうことにした。

 

秋の味1 秋刀魚のお刺身

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うん、切り方、並べ方までシンプル。こちらは近所のスーパーで購入した秋刀魚のお刺身。せめてもの飾りにと、端に乗せたバランの紅葉が浮いている。秋刀魚とスーパーの名誉のために、お刺身自体はとても新鮮で、美味しく頂けたことをここに記しておく。

 

三枚おろしのものを買って来て、なまこさんが家で切り分けてくれた。お魚に関して、なまこさんはちょいと目利きなので、ラッコが「これはどう?」と聞いて、鮮度の良さそうなものであれば「いいんでない?」とGoサインを出してくれる。この日の秋刀魚は、見事、お眼鏡にかなったお刺身だったという訳だ。

 

なまこさんの名誉のためにも書いておくと、切ったお刺身の断面はツルッと仕上がっている。ただいかんせん、盛り方を知らない我らだった。刺身が切り分けられたままに横並びで寝ているのが笑える。味はイワシとアジの中間のような感じ。脂は控えめで、ソフトな舌触り。お醤油とワサビで食した。秋刀魚を生で食べられるとは、なんと贅沢な話だろう。

 

秋の味2 むかごの油炒め

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なまこさんの実家の庭に生った、むかご。ヤマイモ系の蔓に生る山の幸で、これを土に埋めておくと、種のように芽が出るらしい。なんだか栄養が詰まっていそうだ。お湯で5分くらい茹でて、フライパンで油炒めにすると、中が「とろホク」になって美味しい。わが家では、ニンニク入りの味塩コショウで仕上げた。

 

食感について、なまこさんに感想を聞いたところ「ジャガイモと里芋と山芋の、芋トライアングルの中心点かな」という答えが返って来た。大体お分かりいただけたと思う(ホント?)。味は、皮に少しクセがある他は、この「芋トライアングル」に近い。ラッコは、むかごの皮が持つ、独特の渋味テイストが好きな方だ。

 

秋の味3 銀杏パチパチ

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銀杏(ぎんなん)の殻は硬い。まさか中に、緑色の柔らかいものが入っているとは想像できない。さてこの硬い殻をどうやって割るか。いつもは銀杏割り器や、ペンチで割って剥いていくのだが、今回は電子レンジを使うことにした。(ラッコが勝手に付けた)名前の通り、レンジで銀杏をパチパチして割るのである。

 

まず、適量の銀杏を、適当な大きさに作った新聞袋の中に入れる。加熱途中で開かないよう、しっかりと袋の口を閉じて、レンジでチンする。ブゥーンとしばらく回すと、ある地点から、銀杏の殻がパチパチ音を立てて割れ始める。音はかなり大きい。小さな爆発とも呼べる。パチパチでなく、パンパンと言ってもいいくらいだ。

 

破裂音に時々びっくりしながら、レンジが止まるのを待つ(この辺の具合は各レンジで違うと思われる)。なまこ家のレンジでは、ピーっと止まったら、もう一度回す。パンパン弾ける度にラッコは驚くが、意外とネコたちは驚かない。氷を割る音には物凄く驚くのに、ネコの感覚のキワがどこにあるのか謎である。

 

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レンジ2回目が止まったら、銀杏パチパチの出来上がり。回転が止まった直後は、扉を開けずに10秒くらい、殻が弾け終わるのを待つ。ぷしゅー、、と空気が抜けて静まった頃、新聞袋をレンジから出し、銀杏を新聞袋から出し、お皿に盛る。まことに熱々なので要注意。しかし熱々も美味ゆえ、ラッコはとりあえずその場でひとつ頂く。

 

うちでは、お皿の上で、銀杏に塩を振りかけ、割れた殻を手で剥きながら食べる。この時思うのが、塩は、後で付けて食べても良いのではないか、ということ。先に振っても、塩は殻に付き、剥いた中身にはほとんど付いていない。だから、塩を盛っておいて、剥いた中身に付けて食べても良さそうなものだ。なまこさん曰く、剥いてる最中に手に付いた塩の塩梅が丁度いい、らしい。

 

レンジでチンの場合、割れない銀杏も結構ある。さて殻をどうやって割るか。なまこ家の二人は、ワイルドに歯でパリッと割る。何度も歯で割ると気がつくのだが、銀杏の殻には、割れやすいポイントがある。どことは言えない。けれど、ちょうど某漫画のケンシロウが秘孔を突くごとく、ココ!という所に歯を当てて噛めば、パリッ!と気持ち良く割れるのだ。もちろん、ペンチで割る方が体には優しい。

 

個人的には、銀杏パチパチの味は、炊き立てのご飯に通じる甘さと弾力がある。が、誰も同意してくれない気がする。薄い関連事項として、うちのネコ、白黒のモッツさんの目の色は「若銀杏」で、茶白のコブさんの目の色は「古銀杏」と呼ばれている。こちらの記事 でご覧いただけるので、ぜひ。

 

秋の味4 梨(新高)

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上の写真の梨は「新高(にいたか)」というらしい。大きくて立派な梨だ。剥いてみると、優しくクリーミーな色合い。なまこさんに言われて確かにと思ったのだが、剥いた梨の表面は、生の長芋を輪切りにした表面と似ている。小さなツブツブがあって、少し瑞々しい。食べたら全く別物で、見た目はお友達。そう思っているのは、なまこ家の二人だけだろうか。

 

食べてみると、甘みの強い梨で驚いた。調べた情報では、果肉は軟らかめとのことだが、ラッコはそこまで軟らかくは感じなかった。個体差と個人差のどちらかになる。銀杏の味を、ご飯の味に似ているという人物なので、どちらかと言えば、個人差のズレた方だと思われる。梨ってシャッキリしてるよね、くらいの感覚なのである。

 

たくさん頂いたので、ゆっくり食べて、その食感や味を確かめたいと思う。感覚のズレついでに、梨とブドウの味は、なんとなく近い気がする、と書いておこう。たぶん違う。おそらく違う。でもやっぱり、どことなく近い気がする。

 

この秋にやりたいこと。

ラッコがこの秋にやりたいことは、庭でのんびりバーベキューをすることだ。夏は虫が多いし、冬は寒すぎる。バーベキューをするなら、春か秋が良い。七輪を買って、ビールを買って、火の温もりと夜風を感じながら、バーベキュー。そろそろしなければ、本格的に寒くなりそうだ。外で食事をすると、窓からネコにじっと見られる。いつかはベランダなんかで、ネコと一緒に過ごせたら幸せだと思う。ラッコの夢のひとつである。

 

本日の一品 『 白山陶器 COMMO ボール 』

長崎県波佐見の白山陶器。梨を盛っている写真右のブルーの器が、この白山陶器「COMMO」シリーズのボール。シンプルで使いやすいところがラッコ好み。ボールの中ほどにある反り返り(というらしい)で、スープの具材なども掬いやすくなっている。今夜もまた、梨が盛られることだろう。

 

追記。なんとこの日はビールがなかった。なまこ家としたことが。。