コンブにラッコ。

今日も波間から 世界を眺める 

秋の夜長、本のない家で読む「ダンジョン飯」

今週のお題「読書の秋」

books


ラッコ自身にとって、驚きの事実をここに記す。ワタシの家には本がない。たくさん持っていた文庫にハード本、新書に漫画も、ほぼ全て手放してしまった。

 

ほぼ全て、というからには、まだ若干の本が手元になければならない。確かにある。トイレに漫画12冊と、棚に本が2冊。トイレの漫画に関しては、共有はしているが、同居人のなまこさんの手持ちが8冊なので、ラッコの漫画は4冊である。棚の2冊はどちらのものとも言える。つまりラッコは6冊ほど本を持っている。

 

日々使うもの、今必要なもの。この趣旨の下、数年かけて家を整理していったら、最終的に本は数冊になった。今まで集めてきた本の量からすれば、ワタシの家には本がない、と言っても過言ではない。本を減らして分かったことは、紙はとても重いということ、所有することに執着があるということ。

 

家の本棚に、自分の読んだ本がずらりと並ぶ。どれも本当に好きな本で、面白かった本だ。本棚のある家の雰囲気も何だか良い。その壮観さを眺めるだけで満足する。本の匂い、手触り、色合いを、手に取って確かめる。うんうんと頷く。将来は自分の書斎なんか持って、暖かい灯りの下で本を読むのだ、、夢は広がる。

 

好きな時に引越しをしたい。新しい場所で、新しい生活を。落ち着ける家があれば長く住みたい。けれどいつ引っ越したくなるかは分からない。そんな時、本はどうしたらいいのだろう。本と本棚を持ち、書斎机を持ち、CDを持ち、DVDを持ち、ネコとネコグッズを持ち、気軽に、身軽に引越しをする。ラッコのゆるい気力では、これ全部持って移動するのは、どうも無理そうだ。

 

考えてみれば、ワタシはそれほど活字フリークではない。時には文字を追うのが面倒だったり、持っていても読み返さなかったりする。その上、活字でも映像でも何でも、見た傍から忘れてしまう特技がある。けれど、見たことのないものを見るのは楽しい。知らない世界を知るのは楽しい。その一瞬の出会いに心が躍る。だから本当は忘れても構わない、持っていなくても構わなかったのだ。

 

ラッコの場合、好きだと思った本を手元に置いておきたかったのは、再読するのに便利、タイトルや装幀を見て、その良さを思い出したい、良い気分を味わいたい、見たぞと自分に証明したい、所有していることを自慢したい(誰に?)などの、それほど重要でない利点があったからだ。書斎なんかも漠然とした憧れで、現実の自分はリビングの住人。根拠のない憧れの前に、まずは心の片付けが必要だった。

 

books2

 

今、本は手元に置かずに読んでいる。読むだけでいいなら、図書館、レンタル店、インターネットにも本はある。本を手放してから、ラッコの脳は、活字より映像を好んでいることに気がついた。めんどくさがりの本領発揮といったところか。書斎とは程遠い、本好きの片隅にもいない、夢見がちな「おっちょこちょい」だったのだ。まったく分かって良かった。

 

そんな究めどころのないラッコが、最近レンタルで読んでいるのが、漫画「ダンジョン飯」。九井諒子さんという漫画家の作品である。ダンジョンという特異な場所でも、生ける者は何かを食べなくてはならない。さて、どうやって食料を調達し、どう食べるのか、というお話である。

 

食べることは現実であり、そういう意味では、このファンタジーには現実感がある。人物に客観性もあって、あまり感情的になりすぎないので読みやすいのと、コマの端の方でも、人物の描写が細かくなされているところが面白い。料理だけでなく、ひとつの目的に進むストーリーもきちんと描かれる。落ち着いた雰囲気の、読んでいて楽しい漫画だ。

 

秋の夜長にファンタジー。涼やかな虫の音と夜の静けさにピッタリだ。今もうひとつ読んでみたいのが、漫画「マロニエ王国の七人の騎士」である。こちらは岩本ナオさんという漫画家の作品で、以前「金の国 水の国」を読んで、温かみのある絵と世界観がとても良かった。この作品も、近々読んでみようと思う。

 

ラッコの家では、本だけでなく、CDやDVDも手放して、居住空間はずいぶんスッキリしてきた。ただ身軽になりたいだけなので、また持つこともあるかもしれない。なんでもいいし、これが好き、というような、気楽な感じで生きられたらいい。とにかく自分を気分よく生かす方法を、日々模索しながら暮らしている。

 

本日の一品 『 ダンジョン飯 』

ラッコはダンジョン飯を食べるだろうか。マルシルのように騒ぎはしないか?センシの生きる知恵と、ライオスの好奇心に感服。エルフやドワーフ、魔法にドラゴンなど、ファンタジーお馴染みの要素も盛りだくさん。モンスターを食べるところだけは、他とははっきり違う。