コンブにラッコ。

今日も波間から 世界を眺める 

ホクロから生えた宝毛は、実に奥深き存在。

今週のお題「ちょっとコワい話」

neck

 

あ、また生えてるよ、と同居人に言われる。え、この間抜いたのに?と答えながら鏡を手にする。顔を上げて自分の首の辺りをのぞく。ほんとだ。ちょびっと生えてる。指で触ると、短くて硬いものがツン!と主張しているのが分かる。やれやれ。毎度めんどうで、やはり少し恐ろしい。そう、これはラッコのホクロ毛の話である。

 

ホクロ毛に気づいたのはいつの頃だろう。首のホクロがいつ出来たかは覚えていないが、毛について言えば、はっきり自覚したのは、同居人のなまこさんに指摘された時だ。もう八年くらい前にはなるだろうか。顔と首の境にある4ミリ程のホクロから、ホクロ毛は、抜いては生える、抜いては生えるを繰り返し続けている。

 

そもそもホクロとは、メラニン色素の集まりのようなものらしい。基本的には放っておいて問題ないと。確かにそうだろう。よほどでない限り、自分の首にあるホクロは気にならない。が、そこに毛が生えているとなると話は別である。気になる。ホクロではなくホクロ毛が気になる。だからつい鏡をのぞき込み、指先でつついてみてしまう。

 

ホクロはあまり触らない方が良いという。ホクロ毛も抜かない方が良いという。刺激を与えると、良くないものに変化することがあり得るということだ。しかし、このホクロ毛というやつは、見過ごすにはあまりに太すぎるのではないか。皮膚の下に埋まっている毛が、外に出ていた毛よりはるかに長いのは、あまりに恐ろしすぎるではないか。

 

毎回、短いホクロ毛をピンセットで引っ張るたび、その下に眠っている未知の領域の深さにドキドキする。抜いた後、その長さと太さを見てヒッと声を上げる。更に、ホクロ毛は1本ではない。平均2本、場合によっては3本生えている時もある。発育が良いというか何というか、その力をもっと他のところに回してほしいというのが正直な気持ちだ。

 

sunburn

 

ラッコは割と色が黒い方だ。太陽の下に出るとすぐに日焼けするし、後で赤くなったり痛くなったりは滅多にしない。聞くところによれば、メラニン色素は肌を紫外線から肌を守る役目を果たしているという。別にラッコを黒く染め上げたくて存在しているのではない。

 

まぁそういう訳なので、肉体への注文は出来るだけ少なくありたいのだが、、できればホクロ毛については、なんとかなくならないもんでしょうか、マイボディ殿。そんな注文をしておいて、生えなくなったらなったで寂しかったりして。

 

そうそう、ホクロ毛の生えるホクロは、細胞が健康な証拠だそうだ。「じゃ、ホクロ毛あって良かった!」とはならないものの、抜く際にはその健康に感謝して、「いつもご苦労さまです」と頭を下げることにしよう。やっぱりいじらない方がいいんだろうけど、ちょっとコワいし、気にはなる。

 

本日の一品 『 聖☆おにいさん 』

ブッダのおでこにあるのは、ホクロではなく、白毫(びゃくごう)というものらしい。4.5メートルもある白い毛が、グルグル丸まって額に鎮座している。ラッコのホクロ毛に、まだ白いやつは見当たらない。漫画「聖☆おにいさん」は、ブッダとキリストが現代で暮らすお話。ピュアなおにいさんたちに思わず笑ってしまう。